毎日のお風呂を優雅なものにしてくれる入浴剤。
入浴剤には、リウマチや冷え症などの不調を緩和してくれるものや、保温や保湿などのスキンケアができるものなど、さまざまな種類があります。
また、近年は一般的に売られている入浴剤のほかに、バスソルトと呼ばれるものが普及しています。
入浴剤とバスソルトはどちらもお風呂のなかに入れて使用するものですが、それぞれにはどのような違いがあるのでしょうか。
この記事では、入浴剤とバスソルトの特長や違い、それぞれに期待できる効果やおすすめ商品などについて詳しく解説します。
入浴剤とバスソルト、どちらもお風呂のなかに入れて使用することから、同じものなのではないかと思う方も少なくありません。
入浴剤という言葉自体は、入浴の際にお風呂に投入する物質という意味を持ちます。そのため、バスソルトもある意味では入浴剤の一種であるといえるでしょう。
しかし、入浴剤とバスソルトには明確な違いがあります。
それぞれの区別は、『医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律』通称、薬機法によって定められています。
また、入浴剤とバスソルトは配合されている成分にも違いがあり、言葉の意味では同じであっても、その特長や性質はまったく異なるものです。
現在、さまざまなお店で売っている入浴剤は、どれも同じに見えるかもしれません。
しかし、入浴剤は前項で触れた『医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律』によってその区分が定められています。
入浴剤は大きく分けて「医薬部外品」「化粧品」「雑貨」の3つです。
入浴剤として正式に認められているのは、上記3つのうち「医薬部外品」と「浴用化粧料(浴用化粧品)」のみで、該当しないものはすべて「雑貨」という扱いになります。
医薬部外品は、医薬品と化粧品の中間に位置するものであり、厚生労働省によって効果や効能が認められた有効成分が配合されています。
厳しい基準をクリアして製造されているものの、医薬品ではないため、「治療」目的というより、「予防」目的で用いられるものです。
一方で、浴用化粧料(浴用化粧品)は身体を綺麗にする、美しくすることに重点を置いており、特定の症状に対する予防効果はありません。
パッケージ表記も「皮膚にうるおいを与える」や「皮膚の清浄」などの表現に限定されており、その効果は医薬部外品よりも穏やかなものになっています。
ここからは、入浴剤の代表的な種類について解説します。
無機塩類系は、硫酸ナトリウムや塩化ナトリウム、硫酸マグネシウムや炭酸水素ナトリウムなどのミネラルが主成分の入浴剤です。
入浴剤に含まれるミネラルと皮膚のタンパク質が結合することで、ベール(保護膜)を形成することが特長であり、保湿効果が期待できます。
また、このベールには保温効果も期待できるため、お風呂から上がった後もぽかぽか感が持続しやすいです。
冷え症に悩んでいる方や身体をしっかり温めたいという方は、無機塩類系の入浴剤が向いています。
炭酸ガス系は、炭酸水素ナトリウムや有機酸類(コハク酸、フマル酸、リンゴ酸)が主成分の入浴剤です。
お風呂に投入すると、しゅわしゅわと発泡することが特長であり、皮膚が炭酸ガスを吸収することで、血行促進や新陳代謝の活発化、疲れの緩和などの効果が期待できます。
吸収された炭酸ガスは、最終的に肺から呼吸によって排出されるため、人体に害を及ぼすことはありません。
炭酸ガス系の入浴剤は疲労回復に加えて、身体を芯から温める効果も期待できるため、寒い季節におすすめです。
薬用植物系は、生姜や蜜柑の皮、ハト麦やヨモギ、唐辛子などの生薬・漢方が主成分の入浴剤です。
期待できる効果は、配合されている生薬によって異なります。
冷え症に有効なもの、肩こりに有効なものなど、さまざまであり、幅広い悩みに対応できることが特長です。
また薬用植物系の入浴剤の香りは、特有の匂いがあるため、人によっては好みがわかれます。
酵素系とは、パパインやパンクレアチン、タンパク質分解酵素などを主成分とした入浴剤であり、主に皮膚を清浄することを目的としています。
皮膚の細かな汚れや古い角質を除去できることが特長であり、肌を綺麗な状態にすることが可能です。
酵素単体で作られることは少なく、多くの場合無機塩類と組み合わせて製造されています。
クール系は、ミントやハッカなどのメントール成分、炭酸水素ナトリウム、硫酸アルミニウムカリウムなどを配合した入浴剤です。
メントール成分が配合されたものが主流であり、暖かいお湯がひんやりと感じることが特長です。
一方で、炭酸水素ナトリウムや硫酸アルミニウムカリウムを含んだものは、お風呂上りの肌にサッパリ感を与える特長があります。
暑い夏やジメジメした梅雨の時期に最適な入浴剤であり、身体の体温は維持したまま、さっぱり爽快な気分が味わえます。
スキンケア系は、コラーゲンやセラミド、ホホバオイルなどの美肌・保湿成分が主成分の入浴剤です。
入浴中に柔らかくなった肌から美容・保湿成分を吸着浸透させることで、スキンケアを行うことが特長です。
入浴後の肌は角層中の水分が失われやすいため、乾燥による肌荒れやかさつきを防ぐためには、入浴中のスキンケアが重要になります。
冬の寒い季節は特に乾燥しやすいため、肌トラブルを防止したい場合はスキンケア系の入浴剤がおすすめです。
バスソルトはおしゃれなパッケージやカラフルな見た目、豊富な香りなど、幅広いバリエーションがあり、近年若年層を中心に注目されています。
バスソルトは入浴剤と同様に「医薬部外品」「化粧品」「雑貨」の3つです。
さまざまな香りと色が楽しめるため、お風呂タイムを優雅なものにしたいときにピッタリです。
その名の通り、バスソルトはお風呂に入れる塩であり、海や山で採取できる塩から作られています。
塩と聞くと、自宅で使っている食塩と同じなのではないかと思う方もいるかもしれませんが、バスソルトは天然塩もしくはエプソムソルトで作られているため、まったく異なるものです。
ここからは、天然塩とエプソムソルトについて詳しく解説します。
天然塩で作られたバスソルトは、塩分を主成分としています。天然塩は複数種類あり、それぞれ成分や特長が異なります。
天然塩で代表的なのが「ヒマラヤ岩塩」と「死海の塩」です。
ヒマラヤ岩塩は、塩化ナトリウムを主成分とする天然塩であり、ヒマラヤ山脈周辺で採取されています。
綺麗なピンク色や黒色、クリアなものなど、さまざまな色があります。
特にピンク色と黒色のものには、硫黄成分が含まれているため、お風呂にいれると温泉に来たような雰囲気を味わえるといわれています。
一方で、死海の塩は塩化マグネシウムを主成分とした天然塩です。
死海は実際の海ではなく、アラビア半島にある湖を指しており、その塩分濃度は海水の10倍ほどといわれています。
死海の塩は、スパやエステでも使用されており、主にワンランク上のメニューで見るケースが多いです。
死海の塩を使用して製造されたバスソルトを自宅で使えば、ちょっとした高級エステに来たような気分が味わえます。
なお、天然塩は浴槽を傷つける可能性があるため、使用後はしっかり洗い流して洗浄するようにしましょう。
エプソムソルトは、名前にソルト(塩)と入っていますが、塩分は一切含んでおりません。
イギリスにあるエプソム地方で発見されたのがはじまりであり、見た目が塩にそっくりだったことから、この名前がつけられたと考えられています。
海水から採取できるミネラルの一種である、硫酸マグネシウムが主成分であり、無味無臭かつ刺激が少ないことが特長です。
このことから、エプソムソルトは強い香りが苦手な方や小さい子供がいる家庭に向いているといえます。
塩分が含まれていないため、浴槽を傷つけるリスクが少なく、追い炊きも問題なく行うことが可能です。
ただし、エプソムソルトは湿気を含みやすく固まりやすいため、保管場所には注意が必要です。
入浴剤とバスソルトは、それぞれまったく異なる性質を持つものであるため、どちらか一方が良いものであると一概にはいえません。
成分が違うだけでそれぞれの良さがあるため、目的や気分に合わせて使い分けることをおすすめします。
ここでは、『ライオンケミカル』のおすすめ入浴剤を紹介します。
『バスリフレ 薬用入浴剤』は、5種類の色と香りが楽しめる薬用入浴剤です。バリエーションは以下の通りです。
肩のこりや腰痛、疲労回復などに効果的であり、お湯のなかのミネラル成分が全身の表面にベールを作り、血行を促進します。
ローヤルゼリーエキスも配合されているため、肌のうるおいアップも期待できます。
『バスリフレ 湯宿めぐり 薬用入浴剤』は、以下の温泉気分を味わえます。
疲労回復や肩のこり、腰痛や冷え症、リウマチやあせもなど、幅広い悩みの緩和に有効です。
ミネラル成分はもちろん、ローヤルゼリーエキスも配合されているため、保温効果の持続や肌のコンディションの向上などが期待できます。
『湯宿めぐり 発泡入浴剤 にごり湯』は、自宅にいながら手軽に温泉気分が味わえる発泡入浴剤です。
有馬(イエローのにごり湯)、湯布院(ピンクのにごり湯)、別府(パープルのにごり湯)、草津(グリーンのにごり湯)の4種類が含まれており、その日の気分に合わせて選択可能です。
炭酸ガスが温浴効果を高めて血行を促進するため、疲労回復や肩のこり、腰痛などに効果的です。
また、ローヤルゼリーエキスも配合しているため、お肌のうるおいも期待できます。
ライオンケミカルでは、上記以外にもさまざまな香りや効能を持つ入浴剤を用意しています。以下から商品ラインナップがご確認いただけますので、ぜひご覧ください。
⇒入浴剤
入浴剤とバスソルト、どちらも日々のお風呂タイムをちょっと贅沢な体験にしてくれるものであることは間違いありません。
その日の気分に応じて使い分けると良いでしょう。
『ライオンケミカル』では、さまざまな効能や香りの入浴剤をラインナップしています。
定番のものはもちろん、炭酸ガス系やクール系の入浴剤も用意しているため、気になった方はぜひチェックしてみてください。
※各画像はイメージです。