歯列矯正中や治療後の歯の安定化に用いられる、マウスピース。
マウスピースは毎日歯に密着させて使用するものであり、歯磨きと同様に日頃のケアが重要です。
マウスピースを使用している方のなかには、「マウスピースは洗浄剤につけっぱなしで大丈夫?」「正しい洗浄方法が知りたい」という方もいるのではないでしょうか。
マウスピースを清潔に保つことは、歯の健康にも直結するため、正しい洗浄方法を把握しておくことが大切です。
この記事では、マウスピースが汚れる原因や洗浄しなかった場合に起こるトラブル、正しい洗浄方法や清潔に保つポイントなどについて詳しく解説します。
マウスピースを長く綺麗に保つためには、まずマウスピースが汚れる原因を知っておくことが大切です。
ここでは、マウスピースが汚れる代表的な原因を4つ紹介します。
食事や間食のあとに歯を磨かずにマウスピースを装着すると、食べ残しが付着してマウスピースを汚してしまう可能性があります。
また、食べ残しは細菌の繁殖がしやすい場所となる恐れがあり、虫歯や歯周病につながるリスクを増加させるため、注意が必要です。
マウスピースは長い時間歯と密着させるため、食後は必ず歯をしっかり磨いたうえでマウスピースを装着するようにしましょう。
コーヒーや赤ワイン、ウーロン茶や紅茶などの色が濃い飲み物は、歯だけではなく、マウスピースの着色の原因になりやすいです。
なかには「ストローで飲めば問題ないのでは?」と考える方もいるかもしれませんが、ストローで飲んでも液体は口内全体に広がるため、付着や着色を招く可能性があります。
マウスピースの変色を最小限に抑えるためには、濃い色の飲み物を避けるか飲んだあとにしっかり歯を磨くことをおすすめします。
食べ残しやタバコ、濃い色の飲み物などを避けてしっかり対策していても、マウスピースが白く濁ったような色合いになることがあります。
これは唾液によるものであり、唾液がマウスピースに蓄積していくことで唾液に含まれるミネラル成分が歯石としてマウスピースに沈着します。
歯石が付着したまま時間が経過すると、マウスピースから嫌な匂いが発生する可能性があるため、定期的に洗浄を行い、常に清潔な状態を保つことが大切です。
タバコは健康の大敵として名高いですが、マウスピースにとっても大敵です。
タバコに含まれるニコチンやタールは、マウスピースを変色させる可能性があります。
タバコを吸う際は必ずマウスピースを外し、吸った後はしっかり歯を磨いたうえで装着するようにすれば、マウスピースへの影響を最小限に抑えられるでしょう。
ここでは、マウスピースを洗浄しなかった場合に起こるトラブルを紹介します。
マウスピースで歯の矯正を行う場合、歯にマウスピースを長時間装着しておかなければなりません。
洗浄を怠った状態でマウスピースを装着してしまうと、付着した汚れや細菌が一緒に歯に固定され、虫歯や歯周病などのトラブルを引き起こす可能性があります。
また、マウスピースを使用すると口腔内の清潔を保つ唾液の流れが制限されるため、歯への影響を意識しつつ、清潔な状態を保つようにしましょう。
マウスピースを洗浄せずに使用し続けた場合、口腔内の細菌が増加し、口臭の原因になる可能性があります。
細菌の増殖は口臭だけではなく、口腔内の健康リスクを引き起こすこともあるため、清潔なマウスピースを維持することは必要不可欠です。
マウスピースを清潔に保つことは矯正効果の維持にもつながるため、日々の洗浄やお手入れは忘れないように意識しましょう。
前述したように、マウスピースを装着したままコーヒーや赤ワインなどの色が濃い飲み物を飲むと、マウスピースに色がつきます。
すぐに手入れをすれば問題はないですが、洗浄をしないまま放置した場合、色が定着すると同時に、その色が歯に移ることも想定されます。
また、歯の表面に付着した歯垢を放置してしまうと、いずれ硬化して歯石になります。歯石がマウスピースに付着すれば、歯石分のスペースが埋まり正確に歯にフィットしなくなる恐れがあるため、注意が必要です。
ここでは、マウスピースの洗浄方法を3つ紹介します。
目に見えない汚れや匂いなど、マウスピースの隅々までしっかり洗浄するのであれば、マウスピース専用の洗浄剤がおすすめです。
洗浄剤で落とせる主な汚れの種類は以下の通りです。
洗浄剤には、消臭成分や漂白剤や酵素などが配合されており、マウスピースに付着した細菌や飲み物によるステインなど、水洗いや歯ブラシでは落としきれない汚れの除去に有効です。
なお、マウスピースを長時間洗浄しなかった場合に沈着した汚れやステインは、洗浄剤を使っても落とせないケースがあるため、日頃から綺麗にしておくようにしましょう。
また、マウスピースの材質によっては洗浄剤に適さないこともあるため、取扱説明書を事前に確認しておくことが大切です。
歯ブラシで落とせる主な汚れの種類は以下の通りです。
日常的に付着する食べ残しや唾液であれば、水道水を流しながら歯ブラシで丁寧に優しくブラッシングするだけである程度綺麗になります。
ただし、歯ブラシでマウスピースを綺麗にする際は、通常の歯磨き粉を使用しないようにしましょう。
歯磨き粉に含まれる研磨剤はマウスピースを傷つける可能性があり、かえって汚れが付着しやすくなってしまうため、注意が必要です。
超音波洗浄機は、水を超音波で振動させて微細な汚れを落とす洗浄装置であり、時計やメガネの洗浄方法として広く使用されています。
多くの歯科医院でも導入されており、マウスピースを洗浄する際に使われます。
超音波洗浄機は、水洗いでは落としにくい隙間に入った微細な汚れの除去に向いています。
ほとんどの超音波洗浄機は、機械のなかにマウスピースを置いてスイッチを入れるだけです。手や歯ブラシでこする必要はなく、手間をかけずにマウスピースを洗浄できます。
現在各メーカーからさまざまな超音波洗浄機が発売されていますが、中にはマウスピースの洗浄に適していないものもあるため、事前に商品説明や取扱説明書を確認するようにしましょう。
マウスピースは、洗浄剤につけっぱなしにしても問題ないケースが多いです。
しかし、これはマウスピース専用の洗浄剤を使用することが大前提であり、代用品につけっぱなしにした場合は劣化や破損につながる可能性があります。
また、マウスピース専用の洗浄剤であっても、「約5分」や「約30分」など、使用時間が決まっている場合はつけっぱなしにはできません。
洗浄剤の使用時間を守らずつけっぱなしにした場合は、マウスピースを劣化させる恐れがあるため、注意が必要です。
配合成分によって推奨時間が異なるため、使用する洗浄剤のパッケージに書いてある使用方法を事前に確認するようにしましょう。
ここでは、マウスピースを清潔に保つためのポイントを紹介します。
マウスピースを清潔に保つためには、毎日綺麗にする習慣をつけることが最も効果的です。
使用後は放置せずにすぐに洗浄する、汚れが付着していたら歯ブラシで落とす、使用後は洗浄剤につけるなど、使用後のルーティーンを確立しておくと綺麗な状態が維持しやすくなります。
洗浄剤を使うと、マウスピースの隅々までしっかり洗浄できます。
ただし、洗浄剤はなんでも良いというわけではなく、マウスピース専用の洗浄剤を使うことがポイントです。
マウスピース専用のものであれば、素材に傷をつけたり変形させたりするリスクが少ないため、安全にマウスピースの洗浄ができます。
マウスピースの外部・内部には、細かい隙間や凸凹が多くあり、汚れがたまりやすいです。
基本的に水洗いでも十分ですが、定期的に歯ブラシで隅々まで綺麗にしておくと、細菌や汚れの蓄積を防止できます。
マウスピースを水洗いする際は、ぬるま湯を使うようにしましょう。
極端に熱いお湯や冷たい水を使用した場合、マウスピースを変形させたり破損させたりする恐れがあるため、注意が必要です。
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酵素配合でマウスピースに付着した汚れをしっかり洗浄し、漂白洗浄成分が嫌な匂いを消臭します。
本品を1錠入れた水にマウスピースを5分間浸すだけで洗浄可能であり、一晩つけておけばより高い洗浄効果が期待できます。
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マウスピースは、毎日水洗いするだけでは汚れが充分にとりきれません。飲み物によるステインや目に見えない細菌など、水だけでは落とせない汚れもあります。
マウスピースの隅々まで洗浄し、清潔な状態を維持するのであれば、マウスピース専用の洗浄剤がおすすめです。
『ライオンケミカル』では、さまざまな形状の矯正用リテーナー・マウスピースに対応した洗浄剤を販売しています。
強力な洗浄力で、マウスピースに付着した汚れや匂いをしっかり洗浄します。
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※各画像はイメージです。