新型コロナウイルスをはじめとする感染症対策として、除菌への関心が高まっています。
ウイルスや細菌の脅威から身を守るためには、正しい知識を持って適切な除菌方法を実践することが大切です。
しかし、ウイルスと細菌の違いや効果的な成分、正しい対策については意外と知られていないのが現状です。
この記事では、ウイルスと細菌の違い、使われる主な成分、ウイルス除去や除菌の効果的な方法について詳しく解説します。
細菌とウイルスはどちらも感染症の原因となるものですが、それぞれには大きな違いがあります。
細菌は独立した生命を持つ単細胞生物である一方、ウイルスは宿主の細胞内でのみ増殖できる非細胞性の微粒子です。
それぞれの特性を理解することが、適切な予防や対策を行う際に重要となります。ここでは、それぞれの特長を詳しく解説します。
細菌は原核生物に分類される単細胞の微生物で、人間の細胞と比べるとはるかに小さいものの、独自の代謝機能を持っています。サイズは一般的に0.5~1.5μmです。
細菌の中には人体に対して病原性を示すものが存在し、感染症の原因となることがあります。
ただし、全ての細菌が有害というわけではなく、腸内細菌のように人体に有益な働きをするものも多数存在しています。
ウイルスは、遺伝物質(DNAまたはRNA)とタンパク質からなる微粒子で、自らの代謝機能を持たないため、単独では増殖できません。
その代わり、宿主の細胞に感染して細胞内の機能を利用することで自己複製を行います。
ウイルスの大部分は20~300nmであり、宿主特異性が高く、感染する生物の種類が限られています。ウイルス感染症に対しては、抗ウイルス薬や予防接種などが有効です。
ウイルスの除去や除菌には、さまざまな成分が使用されています。ここでは、代表的な成分を5つ紹介します。
石鹸は、ウイルスを直接不活化する効果はありませんが、手洗いによってウイルスを物理的に除去できます。
石鹸の界面活性作用により、ウイルスを含む汚れを浮かせて洗い流すことが可能です。また、水および石鹸による洗浄は、手指だけでなく物に対しても有効です。
濃度が高いアルコールは、ウイルスのタンパク質を変性させることで、ウイルスを不活化する効果が期待できます。
手指の消毒には、高濃度のエタノールやイソプロパノールが推奨されています。
ただし、アルコールによって手荒れが起こることもあるため、アルコール過敏症の方は使用を控えてください。
次亜塩素酸ナトリウムは、塩素系漂白剤の主成分で、強力なウイルス不活化効果を持っています。適切な濃度に希釈することで、安全かつ効果的にウイルスを除去できます。
物品の消毒には0.05%程度、トイレなどの消毒には0.1%程度の濃度が目安です。消毒液を対象物に噴霧するか、浸したタオルやペーパーで拭き取る方法が一般的です。
次亜塩素酸水は、次亜塩素酸を主成分とする除菌・消臭剤です。テーブルやドアノブなど、一部の物に対して高い効果を発揮します。
ウイルスや細菌に対する高い効果が期待でき、人体への安全性も高いとされています。また、塩素系漂白剤のように色落ちや金属腐食の心配が少ない点もメリットの一つです。
第4級アンモニウム塩は、陽イオン界面活性剤の一種で、ウイルスのタンパク質を変性させる効果があります。
手指消毒用アルコールなど、さまざまな製品に使用されています。
ウイルス除去や除菌を行う際には、適切な方法を選択することが重要です。ここでは、効果的な方法を詳しく解説します。
手洗いは、ウイルス除去の基本です。外出先から帰宅した際や調理の前後、トイレの使用後などは特に念入りに手を洗うようにしましょう。
石鹸やハンドソープを泡立て、30秒以上かけて手のひらや指の間、爪の周りなどを丁寧に洗います。
流水でしっかりとすすいだ後は、清潔なタオルやペーパータオルで十分に拭き取ることが大切です。
アルコールの使用もウイルス除去に効果があります。手洗いがすぐにできない場合は、特にアルコール消毒を心がけましょう。
濃度70〜95%のエタノール使用が効果的で、手のひらや指の間によく擦り込むことがポイントです。効果は多少低くなりますが、60%台のエタノールでも問題ありません。
持ち運びに便利な携帯用アルコールスプレーを活用し、手指を消毒する癖をつけましょう。
物に付着したウイルスや細菌については、熱水での消毒を検討しましょう。
食器や調理器具、子供のおもちゃなどは、80℃以上の熱水で洗浄することでウイルスを不活化できます。80℃以上の熱水に約10分間さらすことがポイントです。
シンクやまな板、ふきんなども熱水で洗浄し、十分に乾燥させましょう。
熱水消毒は化学薬品を使用せず、安全性が高い点が特長です。ただし、熱に弱いプラスチック製品などには使用できないため注意しましょう。
塩素系漂白剤は、次亜塩素酸ナトリウムを主成分とし、強力なウイルス除去効果があります。
使用する際は、市販の塩素系漂白剤を次亜塩素酸ナトリウムの濃度が0.05%程度になるように薄めて拭き取りましょう。
使用後は必ず清潔な水で拭き取るか、水洗いすることが大切です。
また、必ず換気をしながら使用し、手袋を着用するなど取り扱いには十分注意しましょう。金属部分への使用は避け、色落ちしやすい繊維製品にも注意が必要です。
市販の除菌スプレーを活用するのも、手軽なウイルス対策の一つです。アルコールや次亜塩素酸水、第4級アンモニウム塩などを含む製品が多数販売されています。
使用する際は、対象物から20〜30cm程度離し、表面が湿る程度にスプレーします。
手指への使用が可能な製品もありますが、必ず製品の説明書をよく読み、正しい方法で使用することがポイントです。
除菌スプレーは持ち運びにも便利なので、外出時のウイルス対策としてもおすすめです。
ここでは、ウイルスや細菌の除菌に効果的な『ライオンケミカル』の製品を2つ紹介します。
『Pix アルコール ウイルス細菌除去スプレー』は、住宅内のさまざまな場所で使える除菌スプレーです。
天然由来成分のグレープフルーツ種子エキスと柿エキスを配合した製品で、抗菌と消臭の両方の効果が期待できます。
ウイルスや菌を99.99%除去し、気になるニオイもしっかりと抑えてくれます。ドアノブやテーブル、リモコンなどに気軽に使える便利な除菌スプレーです。
『Pix キッチン用アルコール除菌スプレー』は、100%天然由来の成分を使用した台所用除菌剤です。
菌やウイルスを99.99%除去する効果が期待できます。抗菌成分のグレープフルーツ種子エキスと消臭効果をもつ柿エキスが配合されています。
100%天然由来なので、万が一食器にかかっても安心です。キッチンの衛生管理や除菌対策に役立つアイテムとなります。
ウイルスと細菌はどちらも感染症の原因となりますが、特性が大きく異なるため、それぞれに適した対策が必要です。
石鹸やアルコール、次亜塩素酸ナトリウムなどの成分が除菌に効果的であり、使用する際は適切な濃度と方法を守ることが大切です。
日常生活では、手洗いの徹底、アルコール消毒、熱水や漂白剤による消毒、除菌スプレーの活用などの方法で、ウイルスや細菌を除去できます。
『ライオンケミカル』では、キッチンに特化した除菌スプレー、ペットのいる部屋の除菌・消臭アイテムなど、さまざまな用途に応じた製品を取り揃えています。
安心・安全な成分と高い除菌力を兼ね備えた製品ばかりですので、ぜひ一度お試しください。
※各画像はイメージです。