消毒剤は感染症予防に欠かせないアイテムですが、種類が多岐にわたるため、適切な選び方を知っておく必要があります。
消毒剤の種類や特性を理解していないと、十分な効果が得られなかったり、誤った使用法で健康被害が生じたりする恐れがあります。
用途や対象物に合わせて適切な消毒剤を選び、正しい方法での使用を徹底しましょう。この記事では、消毒剤の種類と用途、使用上の注意点、適切な選び方について詳しく解説します。
消毒剤にはさまざまな種類があり、それぞれ用途や特性が異なります。以下の表は、主な種類と特長をまとめたものです。
種類 |
特長 |
アルコール系 |
・手指などの消毒に広く使用できる ・ウイルスや菌に対して強力な殺菌効果がある ・手軽に購入しやすく、利用までのハードルが低い |
塩素系 |
・新型コロナウイルス対策として広く知られる ・ウイルスや真菌など幅広い微生物に効果がある ・テーブルやドアノブ、食器、トイレなどの消毒に有効 |
ここでは、代表的な消毒剤の種類と用途について一つずつ詳しく解説します。
アルコール系の消毒剤は、エタノールなどを主成分として、手指などの消毒に広く使用されています。
ウイルスや菌のタンパク質を変性させることで、強力な殺菌効果を発揮します。
消毒剤として推奨されている濃度は、エタノールが70%以上などです。
アルコール系の消毒剤は手軽に購入しやすく、利用までのハードルが低い点が特長ですが、引火性が高く乾燥や手荒れを招くこともあるため、使用には注意が必要です。
また、ノロウイルスなどのノンエンベロープウイルスには、効果が限定的であることも覚えておきましょう。
塩素系消毒剤は、次亜塩素酸ナトリウムを主成分とする消毒剤で、強力な殺菌作用を持っています。
新型コロナウイルス対策として広く知られており、ウイルスや真菌など、幅広い微生物に対して効果が期待できます。
塩素系消毒剤の使い道は以下の通りです。
塩素系消毒剤は金属腐食性があり、有機物の存在下では効果が減弱するため、使用前に汚れを落とすことが重要です。
濃度管理や換気にも注意が必要で、安全のためpH管理も欠かせません。
消毒剤を適切に使用するには、いくつかの注意点を押さえておく必要があります。ここでは、消毒剤使用時の注意点を4つ紹介します。
消毒剤は、使用方法を誤ると人体に有害となる可能性があります。
特に濃度が高すぎたり、使用時間が長すぎたり、他の成分と混ぜたりすると、皮膚や粘膜を傷めることがあります。
また、消毒剤を吸引してしまうと、呼吸器系の障害を引き起こす場合があるほか、種類によっては引火性や腐食性があるものもあるため、取り扱いには十分な注意が必要です。
必ず製品の使用方法や注意事項をよく読み、適切な方法で使用しましょう。
消毒剤を他の薬剤と間違えて使用しないよう、保管方法にも気をつけましょう。消毒剤は、食品や飲料物とは別の場所に保管し、ラベルを確認してから使用することが重要です。
また、複数の消毒剤を併用する際は、混ざり合わないように注意が必要です。特に、塩素系消毒剤と酸性の薬剤を混ぜると、有毒な塩素ガスが発生する恐れがあります。
消毒剤の保管場所を工夫したり、使用前にダブルチェックをする習慣をつけたりなどが有効です。
消毒剤の多くは20〜25℃の常温で効果を発揮するため、この温度を目安に使用するよう心がけましょう。
温度が低すぎると、消毒効果が十分に得られないほか、消毒速度が低下する恐れがあります。
一方、温度が高すぎると消毒剤の分解が早まり効果が減弱するだけでなく、消毒剤から有害な蒸気が発生する危険性もあります。
消毒剤を使用する際は、その消毒剤の注意点を十分に理解し、適切な条件下で消毒を行うよう細心の注意を払いましょう。
消毒剤は、子どもの手の届かない場所に保管することが大切です。誤飲や誤用を防ぐために、しっかりと蓋を閉めて、できるだけ高い位置に保管しましょう。
子どもが消毒剤を口にしてしまった場合は、すぐに最寄りの病院または中毒情報センターに連絡し、指示を仰ぐことが重要です。
消毒剤を選ぶ際は、用途や対象物に合わせて適切なものを選択する必要があります。ここでは、消毒剤の選び方を3つのポイントに分けて解説します。
消毒剤には、人体用、器具用など、さまざまな適用範囲があります。安全かつ効果的に消毒剤を利用するためにも、使用目的に合った消毒剤を選ぶことが大切です。
また、人体用の消毒剤であっても、手指、創傷部位、口腔など、適用範囲が分かれている場合があります。
消毒剤を購入する際は、適用範囲の詳細を確認するほか、速乾性や持続効果、保湿成分の有無などもチェックするようにしましょう。
有効成分から消毒剤を選ぶのも一つの方法です。
消毒剤には、アルコール、次亜塩素酸ナトリウム、第4級アンモニウム塩など、さまざまな有効成分があります。
例えば、次亜塩素酸ナトリウムであれば、殺菌・漂白・脱臭作用があり、低濃度でも高い殺菌力が期待できますが、金属製の器具には使用できないといった特長があります。
対象とする微生物や汚れに応じて、適切な成分を選ぶことが重要です。
消毒剤の中には、他の薬剤や材質と反応するものがあります。特に塩素系の消毒剤は、酸性の薬剤と混ざると有害ガスを発生させる恐れがあるため要注意です。
また、アルコールはプラスチックや塗装面を溶かしたり、肌荒れを引き起こしたりする可能性があります。
このように化学反応によって悪影響が生まれる場合があるため、消毒剤を選ぶ際は、使用環境や他の薬剤との相性についての確認が必要です。
ここでは、『ライオンケミカル』が提供する消毒剤・除菌剤について紹介します。
『Pix アルコール 手指の洗浄×消毒ポンプスプレー』は、手指用のアルコール消毒スプレーです。指定医薬部外品で、ベンザルコニウム塩化物を配合し、幅広いウイルスや菌に効果を発揮します。
高い消毒作用があるだけでなく、保湿成分のヒアルロン酸Na配合により、手肌への優しさも兼ね備えています。
アウトドアシーンやペットに触れた後など、すぐに手洗いができない場面で特に有効です。
ポンプタイプで使いやすく、携帯用の60mLから業務用の5Lまで、幅広いサイズを取り揃えています。
『Pix アルコール ウイルス細菌除去スプレー』は、住宅内のさまざまな場所に使える除菌スプレーです。
天然由来成分のグレープフルーツ種子エキスと柿エキスを配合した製品で、抗菌と消臭の両方の効果が期待できます。
ウイルスや菌を99.99%除去し、気になるニオイもしっかりと抑えてくれます。ドアノブやテーブル、リモコンなどに気軽に使える便利な除菌スプレーです。
大切なペットと暮らす空間の衛生管理に最適なのが、『ペットのいる部屋の除菌・消臭スプレー』です。
100%天然由来の成分で、ペット特有のニオイを消臭しながら、除菌率99.99%の効果を発揮します。
グレープフルーツ種子エキスの働きで、24時間の抗菌効果も持続します。ペットがいる部屋はもちろん、キャリーバッグなどのペット用品の除菌・消臭にもおすすめです。
消毒剤には、アルコール系、塩素系、ヨウ素系など、さまざまな種類があり、それぞれ用途や特性が異なります。
消毒剤を使用する際は、濃度や使用時間、保管方法など、注意すべき点が多くあります。
誤った使用は健康被害につながる恐れがあるため、必ず使用方法や注意事項をよく確認することが大切です。
消毒剤を選ぶ際は、適用範囲、有効成分、化学反応など、さまざまな観点から検討する必要があります。
『ライオンケミカル』では、手指用アルコールスプレーやウイルス細菌除去スプレー、ペット用除菌消臭スプレーなど、幅広い消毒剤・除菌剤を取り揃えています。
用途や目的に合わせて適切な製品を選べるため、効果的な感染症対策を実践できるでしょう。
※各画像はイメージです。