クエン酸は、レモンなどの柑橘類に多く含まれる酸性の物質で、水垢や石鹸カスなどのミネラル成分による汚れに高い効果を発揮します。
クエン酸スプレーやクエン酸ペーストを用いることで、キッチンやお風呂、トイレなど、さまざまな場所の掃除を効率的に進められます。
ただし、クエン酸を間違って使用すると、有毒ガスの発生、変色やサビの原因、洗浄効果の減少を招く恐れがあるため注意が必要です。
この記事では、クエン酸の効果や効率的な掃除方法、使用時の注意点について詳しく解説します。
クエン酸は柑橘類に多く含まれる酸性の物質で、掃除に優れた効果を発揮します。水に溶けやすく洗浄力が高いため、家のさまざまな汚れを効率的に落とすことが可能です。
クエン酸は、水垢や石鹸カスなどのミネラル成分による汚れを得意としています。
浴室の蛇口やタイル、洗面台などに付着した白い汚れの正体は、水に含まれるカルシウムやマグネシウムです。
クエン酸の酸性により、これらの汚れを落とすことが可能です。
さらに、台所のシンクや調理器具に付いた汚れ、トイレの黄ばみや尿石などの汚れも、クエン酸の分解力で落とすことができます。
▼クエン酸が得意とする汚れやニオイ
クエン酸は多くの汚れに効果的ですが、苦手とする汚れもいくつかあります。
例えば、たんぱく質や脂質を多く含む血液や卵、牛乳などの汚れは、酸性のクエン酸では落ちにくい傾向にあります。
これらの汚れを落とすには、アルカリ性の洗浄剤を使用するのが効果的です。
また、コンロに飛び散った油汚れもクエン酸では落ちにくいため、汚れの種類に合わせて洗浄剤を使い分けるようにしましょう。
▼クエン酸が苦手とする汚れ
ここでは、クエン酸を使った掃除道具の作り方を紹介します。
クエン酸スプレーは、粉末のクエン酸を水で溶かした掃除道具です。キッチンやお風呂、トイレなど、水回りの掃除に重宝します。
クエン酸スプレーを作る際に必要なものは以下の通りです。
スプレーボトルに粉末のクエン酸と水を入れ、よく振って溶かすだけで完成します。
濃度が濃いほど洗浄力が高まりますが、材質によっては傷つける可能性もあるため、まずは上記程度の濃度から試してみることをおすすめします。
徐々に濃度を上げていけば、最適な配合を見つけられるはずです。
頑固な汚れを落とすには、クエン酸ペーストがおすすめです。
クエン酸ペーストは、粉末のクエン酸に対して水の量を減らしてペースト状にしたものです。以下の材料を混ぜ合わせるだけで完成します。
歯ブラシなどに取って汚れに直接塗り込み、しばらく置いた後に水で洗い流せば、頑固な汚れも落とすことができます。
特に、凹凸のある場所や細かい部分の掃除に高い効果を発揮します。ただし、クエン酸ペーストは傷みやすい素材への使用は控えましょう。
ここでは、クエン酸を使った効果的な掃除方法を場所別に詳しく解説していきます。
キッチンは、水垢が付きやすい場所ですが、シンクや蛇口にクエン酸スプレーを吹きかけて拭き取るだけで、汚れを落とせます。
特に、ステンレス製のシンクは水垢が付きやすいため、週に1度はクエン酸でメンテナンスすることをおすすめします。
また、まな板やカッティングボードに染み付いた汚れも、クエン酸水につけておくだけで、簡単に落とすことが可能です。
▼用意する道具
お風呂に蓄積した水垢や石鹸カスには、クエン酸スプレーや粉末状のクエン酸が効果的です。
浴槽や小物はクエン酸スプレーを吹きかけるだけで簡単に落とせるほか、水垢で曇った鏡もクエン酸スプレーでキレイになります。
シャワーヘッドの水垢に対しては、粉末状のクエン酸と水を混ぜ合わせることで、効果的に汚れを落とせます。
お風呂の排水口のぬめりも、クエン酸のパワーで解消されるでしょう。
▼用意する道具
トイレは、尿石や黄ばみが気になる場所の代表格です。こんな汚れも、クエン酸なら落とすことができます。
便器の内側や外側などに、クエン酸スプレーを吹きかけて、少し時間を置いてからブラシで磨きましょう。
こびり付いた尿石も、落ちていくはずです。
厚く溜まってしまった尿石には、クエン酸ペーストを塗り付け、しばらく置いてから磨くのが効果的です。ブラシと併用すれば、尿石除去効果が期待できます。
▼用意する道具
洗面台は、石鹸カスや水垢が付きやすい場所の一つです。
石鹸カスや水垢が特に付きやすい蛇口、水栓、ボウル内部などに、クエン酸スプレーを吹きかけてスポンジで洗い流しましょう。
水垢がひどい鏡には、クエン酸スプレーを吹きかけて1〜2時間ほど放置することで、鏡の曇りを解消できます。
歯ブラシ立てや石鹸皿など、細かい部分の汚れの解消も期待できます。
▼用意する道具
ここでは、クエン酸を使用する際の注意点を3つ紹介します。
クエン酸は酸性の物質であるため、塩素系漂白剤のようなアルカリ性の洗浄剤と混ぜると、有毒な塩素ガスが発生してしまう恐れがあります。
健康被害につながる可能性もあるため、絶対に併用してはいけません。
また、クエン酸を使用した後に塩素系漂白剤を使う場合は、必ず十分に水で洗い流してから使用するようにしましょう。
クエン酸と塩素系漂白剤が反応しないよう注意が必要です。
クエン酸の強い酸性は、時として素材を傷めてしまうことがあります。特にアルミニウム、大理石などのデリケートな素材は要注意です。
素材がわからない場合は、使用前に目立たない部分で試してから本格的に使用するようにしましょう。
また、使える素材であっても、長時間のつけ置きによって変色やサビを招いてしまう可能性があります。
つけ置きする場合は、5〜10分を目安に行いましょう。
▼クエン酸と相性が悪い素材
クエン酸は、保管方法を間違えると十分な効果を発揮できなくなってしまいます。
クエン酸は湿気を吸収しやすい性質があるため、湿気対策を行い、密閉容器で保管するようにしましょう。
湿気によってクエン酸が固まってしまうと、いざというときの掃除に使えなくなるため注意が必要です。
また、開封後は徐々に効果が落ちていくため、なるべく早めに使い切ることをおすすめします。
『ライオンケミカル』では、日頃の掃除に役立つ便利グッズを多数販売しています。ここでは、特におすすめの掃除用品を紹介します。
『Pix クエン酸』は、幅広い用途で役立つ細粒タイプのクエン酸です。
浴室、トイレ、キッチンなどの水垢取りに使えるほか、重曹と組み合わせることで、より高い効果が期待できます。
消臭にも効果的で、調理用器具についた魚の生臭いニオイ、タバコのニオイ、トイレのアンモニア臭をしっかり解消します。
人や地球に優しい安心素材を採用していますが、使用の際は安全面の観点からゴム手袋を着用しましょう。
『Pix ポット丸ごと洗浄 クエン酸洗浄剤』は、ポット内部の白い汚れやサビ汚れに有効なクエン酸の洗浄剤です。
ステンレス・ガラス・フッ素加工製ポット、ケトルの洗浄に利用できます。一方で、鉄・銅・アルミニウム・真鍮製ポット、ケトルには使用できません。
主な使い方としては、ポット内の満水目盛りまで水を入れ、本品を1包入れてからお湯を沸かします。
電源を切らずに2〜3時間放置し、ポット内のお湯を捨てて内部を4〜5回水洗いした後、満水目盛りまで水を入れ、全て排水すれば洗浄が完了します。
クエン酸は、水垢や石鹸カスなどのミネラル成分による汚れを得意としていますが、その一方で、たんぱく質や脂質を多く含む血液や卵、牛乳などの汚れは落ちにくい傾向にあります。
クエン酸を使って掃除する際は、クエン酸スプレーとクエン酸ペーストの活用が効果的です。
これらの道具を使えば、キッチンやお風呂、トイレなどの幅広いシーンを効率的に掃除できます。
ただし、使い方を間違えると有毒ガスを発生させたり、変色やサビを招いたりする恐れがあるため、事前に注意点を十分に確認しておきましょう。
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ポットを丸ごと洗浄できる便利グッズもあるため、ぜひこの機会に当社の掃除用品をご確認ください。
※各画像はイメージです。