芳香剤と消臭剤、どちらも使いたいと考える方は少なくありません。
しかし、香りを拡散する芳香剤と臭いを除去・緩和する消臭剤を同じ空間に設置しても問題はないのでしょうか。
芳香剤と消臭剤はそれぞれ有用な効果があることから、同時に設置するメリットはありますが、双方の効果を打ち消してしまう懸念から、併用に踏み切れない方も多いはずです。
芳香剤と消臭剤を効果的に併用するためには、まずそれぞれのメカニズムを知っておくことが大切です。
この記事では、芳香剤と消臭剤の併用の可否をはじめ、それぞれの製品のメカニズムや効果的な置き場所について詳しく解説します。
結論からいいますと、芳香剤と消臭剤を併用しても特に問題はありません。
一般的に、消臭剤は悪臭に反応して作用する仕組みのため、芳香剤の香りが同じ空間に拡散されていてもその香りを消すことはないからです。
芳香剤から拡散される香りには悪臭成分が含まれていないものが多く、同じ場所に消臭剤を設置したとしても、お互いに干渉する心配はありません。
ただし、香り付きの消臭剤と芳香剤を同じ空間に設置した場合は、それぞれの香りが混ざり合う可能性があるため、注意が必要です。
もし、消臭剤と芳香剤を併用する場合は、同じ系統の香りを持つ製品同士を設置するか、消臭剤を無香料のものにすることをおすすめします。
ここでは、芳香剤と消臭剤のメカニズムを紹介します。
芳香剤とは、香料や精油などを用いて空間に香りを放つ役割を担う製品です。
強い香りを拡散することで空間の雰囲気を変えたり気分をリフレッシュさせたりするだけではなく、悪臭の強さや不快感を感覚的に軽減することも可能です。
消臭効果はないため、悪臭の原因を除去・緩和することはできませんが、強い香りを放つため、あまり強くない臭いであれば香りでカバーすることもできます。
しかし、強い悪臭が発生している場所に芳香剤を設置した場合は、悪臭と芳香剤の強い香りが混ざり合い、不快な臭いに発展する可能性があるため、設置には注意が必要です。
芳香剤はあくまで香りを拡散することにのみ特化した製品のため、悪臭対策として用いられることは想定されていません。
そのため、トイレやキッチンなどの悪臭が発生しやすい場所の臭い対策をするのであれば、消臭剤の方が向いています。
消臭剤は、特定の悪臭に反応して作用することが特長であり、さまざまな消臭法を用いて臭いの原因を除去・緩和します。
消臭剤では、主に以下の4つの消臭法が用いられます。
化学的消臭法は、悪臭成分を化学反応によって無臭の成分に変える消臭法であり、主に酸性とアルカリ性の中和反応や臭い成分の反応性を利用しています。
次に、生物的消臭法は抗菌性のある成分で臭いの原因となるカビや雑菌の繁殖を抑える消臭法であり、除菌剤を使用していることが特長です。
物理的消臭法とは、悪臭成分を特定の物質に吸収させて臭いを除去・緩和する消臭法であり、「炭」を使用しているものが多いです。
感覚的消臭法とは、悪臭より強い香りを放ち臭いを目立たなくする消臭法であり、感覚的に臭いが軽減したように思わせます。
消臭剤は部屋用やトイレ用、玄関用など細かく用途が分けられているケースが多く、それぞれのエリアで発生しやすい悪臭成分に特化した内容になっているため、家庭内で臭い対策したい場所に合わせて柔軟に選べます。
ただし、消臭剤には香りを放つ効果はないため、もし家庭内の雰囲気を変えたい場合は、芳香剤も同時に取り入れると良いでしょう。
芳香剤は見えない場所やあまり目立たない場所に設置したいと考える方が多いですが、設置場所によっては思うように香りが広がらない可能性があります。
芳香剤を設置する際は、可能な限り人の鼻より高い位置に設置するようにしましょう。
芳香剤から蒸散した香りは上から下へと流れる性質があり、高い位置に設置することで人の動きやエアコンの風などで香りが運ばれるため、より香りが広がりやすくなります。
設置場所としては、窓際や玄関先などの風通しが良い場所がおすすめです。
換気扇などの空気の出口となるような場所に設置すると蒸散した香りが外に逃げてしまうため、注意が必要です。
空気の流れを意識し、空間に入ってくる空気に香りを乗せられるような場所に芳香剤を設置することで、効果的に良い香りを広げられるでしょう。
ここでは、消臭剤の効果的な置き場所を3つ紹介します。
家庭内で発生する臭いは、無風状態であれば発生源の周辺に留まる傾向にあるといわれています。
臭いの発生源の近くに消臭剤を設置することで効果的に悪臭成分を除去・緩和ができるだけではなく、家庭内の他のエリアに臭いが移動するリスクを軽減できます。
家庭内でも特に臭いが発生しやすいキッチンやトイレ、下駄箱などが設置場所としておすすめです。
芳香剤は高い位置に設置するのがおすすめでしたが、消臭剤は反対に低い位置に設置するのがおすすめです。
悪臭成分にはさまざまなものがありますが、空気より重いものが多いといわれています。そのため、低い位置にたまりやすい性質を持っているものも多いのです。
消臭剤は目立たない場所に置きたいと考える方も少なくなく、棚の上や雑貨の後ろなどに設置しているケースが多く見受けられます。
しかし、これでは悪臭成分を効果的に除去・緩和ができないため、思っているような消臭効果が得られない可能性があります。
床に近い場所にたまった悪臭成分に適切にアプローチしていくためには、可能な限り低い位置(風下)に消臭剤を設置することが大切です。
ゴミ箱やトイレなど、臭いの発生源が近くにないにもかかわらず、家庭内で悪臭が発生することがあります。
この現象は「空気だまり」によるものである可能性が高く、キッチンやトイレなどで発生した臭いが風に運ばれて、特定の場所に留まることで起こるといわれています。
空気だまりが発生している場所に消臭剤を設置することで、家庭内の生活臭を軽減することが可能です。
空気だまりはホコリが溜まりやすい場所に発生するといわれているため、家庭内で臭いが気になる場合は、一度探してみてください。
消臭剤と芳香剤のいいとこ取りをするなら、「消臭・芳香剤」がおすすめです。
消臭・芳香剤は、消臭剤と芳香剤の特性を併せ持った製品であり、家庭内で発生する臭いを除去・緩和すると同時に、空間に心地よい香りを放つことができます。
消臭剤と芳香剤は別々の商品として販売されることもありますが、両製品の効果を同時に発揮しようと思えば、それぞれの製品を一つずつ購入しなければなりません。
それぞれの製品を購入した場合は、設置スペースが2倍必要になるだけではなく、費用も2倍になるため、コストパフォーマンスが落ちる可能性があります。
しかし、消臭・芳香剤であれば一つの製品で消臭剤と芳香剤の効果を同時に発揮できるため、設置スペースとコストが節約できます。
消臭剤と芳香剤のいずれかを使用していて、効果が実感できない、物足りないと感じている場合は、ぜひ消臭・芳香剤を検討してみてください。
『ライオンケミカル』では、空間の臭い対策と香り付けに効果的な消臭・芳香剤を販売しています。
ここでは、ライオンケミカルのおすすめ消臭・芳香剤を紹介します。
『アクアリフレ デカ玉&メガ玉 消臭ビーズ』は、幅広いエリアで使用できる消臭芳香ビーズです。
「無香料」と「シャボン」の2種類を展開しており、無香料タイプのクリスタルビーズのなかには悪臭に反応して作用する植物系消臭成分などがしっかり浸透しているため、臭いの原因からしっかり消臭できます。
また、サイズのバリエーションも豊富にあり、狭いスペースに最適な380gタイプから、広いリビングや部屋などに対応できる2kgタイプまで用意しているため、ニーズに合わせて好みのサイズが選べます。
『アクアリフレ 液体芳香消臭剤』は、8種の香りから選べるエコな消臭・芳香剤です。
選べる8種の香りは以下の通りです。
このように、幅広い香りのバリエーションを用意しているため、好きな香りや設置したい空間の雰囲気に合わせて選択できます。
また、消臭効率を考えたコの字型ろ紙を採用しているため、悪臭を効果的に除去・緩和することが可能です。
ライオンケミカルでは、上記以外にも冷蔵庫やトイレなどで使える消臭剤をラインナップしています。以下から商品ラインナップがご確認いただけますので、ぜひご覧ください。
芳香剤と消臭剤はそれぞれ異なる用途で開発されていることから、併用できないと思われることが多いです。
しかし、消臭剤はすべての臭い・香りではなく、特定の悪臭成分にのみ反応して作用するように作られているため、同じ空間に芳香剤の香りが拡散されていても除去することはありません。
もし消臭剤と芳香剤の効果を同時に発揮したいと考えているのであれば、両製品の特性を併せ持った消臭・芳香剤を検討してみてください。
『ライオンケミカル』では、悪臭の除去と空間の香り付けが同時にできる消臭・芳香剤を豊富なバリエーションで取り揃えています。
臭いが気になるキッチンやトイレはもちろん、リビングや部屋でも活用できる幅広いサイズと香りをご用意しているため、気になった方はぜひチェックしてみてください。
※各画像はイメージです。