服に油染みがついてしまい、洗っても落ちなくて悩んだことがある方は多いでしょう。
特に、時間が経った服の油染みは通常の洗濯では落としにくいため、汚れの状態に合わせて適切に対処する必要があります。また、油汚れは早めの対処も重要になるため、応急処置の方法もあわせて知っておくと役立つでしょう。
この記事では、時間が経った服の油染みを落とす方法をはじめ、応急処置や対処法などを紹介します。
服についた油染みが落ちにくい理由は、油は水に溶けにくく、通常の洗濯では汚れを取りにくいためです。
そもそも油染みとは、油分を含んだ油溶性の汚れで、衣類に油脂が付着することで生じます。時間が経つと繊維の中に油が入り込んでしまい、汚れがさらに落ちにくくなってしまいます。
また、水だけで何度も洗ったり、強くこすったりすることで、汚れが繊維にさらに入り込んで汚れが落ちにくくなるため処置を間違えないように注意が必要です。
油染みといっても原因によってさまざまな種類があり、それぞれで特長が異なっています。
ここでは、服につく油染みの種類を解説します。
化粧品の中でも、ファンデーションや口紅などには油分が多く含まれており、これが衣類に付着すると油染みになる場合があります。
また、化粧品は汗や水で簡単に落ちないように設計されているため、服についた油染みは落ちにくくなります。
特にウォータープルーフ仕様の化粧品は、顔料や油分が多く含まれており、汚れが繊維に浸透しやすいです。
食品による油染みには以下の種類があります。
植物性油染みは常温でも固まりにくい性質があり、服に付着すると繊維に浸透しやすく汚れが落ちにくくなります。また、動物由来の油は常温で白く固まる性質があり、時間が経つと繊維に定着しやすくなりガンコな汚れになります。
植物性油染みと動物性油染みでは、汚れを落としやすいお湯の温度が変わってくるため、それぞれの汚れの違いを把握しておきましょう。
皮脂による油染みは、皮脂が衣類に付着することによって発生します。
皮脂は油分を含むため、水に溶けにくい性質があり、繊維に浸透するとシミとして残ることもあります。また、ワイシャツやパーカー、Tシャツなどの袖や脇、首元に生じる黄ばみは、皮脂汚れが空気中の酸素に触れることによる酸化が原因です。
加えて、ホコリや他の汚れが付着すると黒ずみが生じ、繊維に深く浸透して通常の洗濯では汚れが落ちにくくなってしまいます。
オイルやガソリンなどの機械油は、粘着性が高い性質があり、時間が経つと繊維の奥まで入り込んで固まります。
そのため、衣類に機械油が付着すると他の油染みに比べても汚れが落ちにくくなり、適切な処置をしなければ完全に落とすことが難しくなります。
機械油による油染みは、オイルやガソリンを取り扱う仕事をしている場合や、自転車や自動車のメンテナンス中などに付着しやすい汚れです。
服の油染みは時間が経つほど落ちにくくなりますが、適切な処置によって汚れを落とせる場合もあります。
ここでは、時間が経った服の油染みを落とす方法を紹介します。
ガンコな油染みには、酸素系漂白剤を使用すると効果的です。
酸素系漂白剤は塩素系漂白剤と違って色落ちしにくいため、柄物の服にも使用できます。ただし、シルクやウールなどのデリケートな素材には使えないため注意しましょう。
40℃~60℃のぬるま湯に酸素系漂白剤を溶かし、油染みのついた服を入れてつけおきします。次にもみ洗いをしてすすいだら、通常通り洗濯をします。
時間が経った油染みは、専用の洗濯スプレーもおすすめです。
洗濯スプレーは時間が経ったガンコな油染みに対しても効果があり、油染みを浮かせて汚れを効果的に落とします。
スプレーを直接汚れ部分に吹きつけるだけで、手軽に使用できるのも便利です。また、専用の洗濯スプレーには色柄物に使用できるタイプもあり、色柄物の服の油染みも落とすことができます。
時間が経った服の油染みは、クレンジングオイルとお湯を使うことで汚れを落とせる場合があります。
クレンジングオイルには植物油や鉱物油などの油分が含まれており、この油を油汚れと馴染ませることで汚れを落とす仕組みです。
油染みがある部分にクレンジングオイルを塗り、5分程度放置したらお湯ですすぎ、通常通り洗濯します。
この方法の注意点は、服の素材によってはクレンジングオイルを使った際に変色する可能性があることです。そのため、衣類の目立たない部分で事前にテストを行い、変色や生地への影響がないか事前に確認しておく必要があります。
綿や麻などの耐熱性が高い素材に付着した油染みは、煮洗いで落とすこともでき、汚れだけでなく除菌や消臭効果などを得られるメリットもあります。
やり方は、ステンレス製やホーローの鍋に1Lの水に大さじ1杯程度の粉石けんを入れ、煮立たせます。次に油染みがついた服を入れて10分~15分ほど煮て取り出し、落ちていなければ固形石鹸を使ってもみ洗いしましょう。
ただし、綿や麻でもプリントや装飾品がある服は傷めてしまう可能性があるため注意が必要です。
服の油染みを落とすうえで重要になるのが、服に油が付着した場合の応急処置です。
ここでは、服に油がついてしまった場合の応急処置の方法を紹介します。
服に油がついたことがわかった時点で、油染みが広がらないように早めにふき取りましょう。
ティッシュや布を汚れた部分に当てて、やさしく叩きながら表面の油分を吸い取るようにします。汚れをこすったり、強く押したりすると、油汚れが広がるだけでなく衣類が傷んでしまう可能性があるため注意が必要です。
服の表面についた油をふき取った後は、水で濡らしたティッシュやハンカチなどの布で汚れた部分を叩くようにふきます。汚れが広がることを防ぐために、汚れがついた部分の周辺から中心に向かって叩くのがコツです。
近くに石鹸がある場合は、水で濡らしたティッシュや布に含ませ、服の裏から押して汚れを染み込ませると汚れが落ちやすくなります。
服をすぐに洗える状況であれば、油汚れの部分を水で流し、難しい場合は水を含ませたティッシュや布で汚れを落とします。
汚れが薄くなったら、乾いたティッシュや布で水気をふき取って乾燥させましょう。これによって油染みや変色が起こりにくくなり、その後の処置にかかる負担を軽減することができます。
時間が経ったしつこい油染みには、『ライオンケミカル』が提供する製品もおすすめです。
油染みを落とすアイテムも取り揃えており、ガンコな汚れを落としたい場合にもおすすめです。
すぐにワイシャツの黄ばみ対策を行いたい場合は、サッと使える『Pix Pro OXIFINISH オキシフィニッシュ エリ・そで用洗濯スプレー』がおすすめです。
ワイシャツの黄ばみをはじめ、油、食べこぼし、飲みこぼし、血液、泥汚れなどにも効果があります。漂白剤や蛍光漂白剤が無配合であるため、色柄物のワイシャツの黄ばみ対策にも効果的です。
使用方法も簡単で、黄ばみに直接スプレーして泡が消えるまで放置したら、洗剤を使って通常通り洗濯します。こすったりする必要もないため、時間に余裕がない場合や、手間をかけたくない場合にもおすすめです。
酸素系漂白剤を使って、しっかりワイシャツの黄ばみを落としたい場合は、「Pix OXIFINISH オキシフィニッシュ 酸素系漂白剤」がおすすめです。
国内生産で製造された安全性の高い弱アルカリ性の酸素系漂白剤で、ツーンとした刺激臭もありません。使い方もさまざまで、衣類用洗剤に追加して洗濯機で洗って黄ばみを落とすことや、つけ置き洗いでガンコな汚れを落とすこともできます。
さらに消臭効果や除菌効果によってワイシャツを清潔な状態に保てるため、汗をかきやすい夏場にも最適です。粉末タイプは容量も多く、家の中のシミや汚れ、ニオイ対策などワイシャツの黄ばみ対策以外にも使えるため、さまざまなシーンで重宝します。
服の油染みの原因は、食品や化粧品、皮脂、機械油などがあります。
服の油染みは時間が経てば経つほど落ちにくくなるため、油がついてから早く処置することが重要です。
油染みができて間もない場合や、汚れの範囲が狭い場合は、中性洗剤とお湯で落ちることもあります。
時間が経っている場合は、クレンジングオイルや酸素系漂白剤、専用の洗濯スプレーの使用などがおすすめです。
また、服に油が付着した際には油染みが広がらないように、すぐに処置をすることもポイントになります。
『ライオンケミカル』では、ガンコな服の油染みに効果があるアイテムを取り揃えています。
いろいろ試したものの油染みが落とせなかった方、衣類へのダメージを抑えながら油染みをしっかり落としたい方は、酸素系漂白剤や専用スプレーの使用をぜひご検討ください。
※各画像はイメージです。