蚊が大量発生する暑い季節に欠かせない必須アイテム、蚊取り線香。
蚊取り線香から出る煙に含まれる殺虫成分は人に対して影響はないといわれていますが、犬や猫などのペットにとっても安全なのか疑問に思っている方もいるのではないでしょうか。
蚊取り用品がペットにとって安全か判断するためには、まず蚊取り用品の概要と含まれている成分を知っておくことが大切です。
この記事では、基本知識をはじめ、蚊取り線香のペットに対する安全性やペットがいる場所で使うときの注意点などについて詳しく解説します。
蚊取り用品とは、家庭用殺虫剤の一種であり、蚊の成虫を駆除することを目的とした製品です。
現在液体タイプや電動タイプなど多種多様な種類が各社から販売されていますが、「蚊取り」と聞いて多くの方がイメージするのは、渦巻き型の蚊取り線香ではないでしょうか。
渦巻き型の蚊取り線香は100年以上前から日本国民の日常に浸透しており、夏場には欠かせないアイテムとしてストックしている方も少なくありません。
現代では、蚊取り線香=渦巻き型と認識している方が多いですが、当初の蚊取り線香は仏壇などに置かれている線香と同様に、細い棒状の形をしていました。
しかし、細いが故に出る煙の量が少なく、燃焼時間もわずか40分程度しかなかったことから、家庭内の蚊対策としては不十分なものでした。
こういった欠点を解消すべく数々の改良を重ねた結果、幅広い世代に馴染みがある現在の渦巻き型の形になったといわれています。
現代の渦巻き型の蚊取り線香は、一般的に約7時間程度燃焼することが可能です。
就寝中の蚊対策としてはもちろん、キャンプやバーベキューなどのアウトドアシーンの蚊対策としても広く活用されています。
ちなみに、日本ではじめて蚊取り線香の自動製造機を開発したのは『ライオンケミカル』であり、当時製作された1号機は今も現役で稼働しています。
当初の蚊取り線香には、アメリカから渡来した「シロバナムシヨケギク(除虫菊)」と呼ばれる花が原料として使用されていました。
シロバナムシヨケギクには殺虫成分である「ピレトリン」が含まれており、蚊に効く特性から蚊取り線香の原料として使われるようになったといわれています。
当初は日本でも多く栽培されていましたが、徐々にその量も減少し、ピレトリンに似た特性を持った合成化合物である「ピレスロイド」が新たに開発されたことで、国内ではほとんど栽培されなくなりました。
現在の蚊取り線香の多くはピレスロイド系の成分を配合して製造されていますが、昔ながらの蚊取り線香の香りを好む方が一定数いることから、現在でもシロバナムシヨケギクを原料として製造しているものもあります。
ピレトリンやピレスロイドなどの殺虫成分は人体への影響が心配されますが、いずれも安全性が高い成分です。
万が一ピレトリンやピレスロイドの成分を吸い込んでも、分解酵素の働きで速やかに代謝されて体外に排出されるため、人体への影響はほとんどありません。
人に対する安全性が高い蚊取り線香は、果たしてペットにとっても安全なのでしょうか。
結論からいいますと、蚊取り線香はペットがいる空間で使用しても、基本的には安全です。
蚊取り線香に含まれる成分は、蚊に対して影響するものであるため、人間はもちろん、犬や猫などのペットに対して悪影響を及ぼすことはほとんどありません。
蚊取り線香の煙が蚊には影響があるのに対し、人間やペットにほとんど影響がないのには、蚊と人間・ペットの体重差が大きく関係しています。
一般的な蚊は2〜3mg程度の体重しかなく、現在販売されている蚊取り線香の多くは、その小さな蚊を駆除することだけを目的としているため、微量な殺虫成分しか含まれていません。
人間をはじめ、犬や猫などのペットは蚊に比べて何倍もの体重があることに加え、優れた代謝能力があります。
こういった理由から、蚊にとっては危険な濃度の殺虫成分でも、人や動物に対してはほとんど影響がないといえます。
ただし、蚊取り線香の煙は観賞魚などの水槽を置いている空間や昆虫の飼育部屋では中の生物に影響を与える可能性があるため、使用しないように注意しましょう。
蚊取り線香にはペットに悪影響を及ぼすような成分は含まれていませんが、手放しで使用できるわけではありません。
火や煙が出る蚊取り線香をペットがいる空間で使用する際は、安全性を考慮して注意しながら使用することが大切です。
ここでは、ペットがいる場所で蚊取り線香を使うときの注意点を紹介します。
煙や匂いを発する蚊取り線香は、犬や猫などのペットの興味をそそる可能性が高いです。
万が一誤飲や誤食があった場合は重大な事故につながる恐れがあるため、ペットがいる空間で使用する際はペットがアクセスできない安全な場所に設置することをおすすめします。
もしペットが誤って蚊取り線香を食べてしまった場合は、口の中に火傷をおっていないか確認して、一度様子を見ましょう。
よだれを垂らしたりぐったりしていたりなど、いつもと様子がおかしい場合はすぐに動物病院に連れて行ってください。
動物病院に行く際は、実際の商品やパッケージを持っていくと獣医にも説明がしやすいです。
犬や猫などのペットには、人間と同様に特定のものに対するアレルギーがある場合があります。
蚊取り線香から出る煙や成分は、ペットが吸い込んでも基本的に安全ではありますが、アレルギー反応が出る可能性はゼロではありません。
ペットがいる環境ではじめて蚊取り線香を使用する際は、ペットの様子を注意深く観察し、いつもと様子がおかしいようであれば、使用を速やかに中止し、動物病院に相談するようにしましょう。
蚊取り線香の煙や成分は基本的には安全ですが、煙が充満した状態になってしまうと、人間とペットともに影響を受ける可能性があります。
蚊取り線香を使用する際は、風通しの良い場所に置くのが基本です。狭く閉め切った空間で使用した場合は空間が煙で満たされる恐れがあるため、注意しなければなりません。
もし狭い部屋の蚊対策をする場合は、定期的に換気することで蚊取り線香を安全に使用できます。
ただし、ペットによっては蚊取り線香の匂いを嫌がるケースもあるため、使用する際はペットの反応や様子を観察しておきましょう。
『ライオンケミカル』では、ペットがいる空間で使用しても安全・安心な蚊取り線香を複数販売しています。
ここでは、ペットにもおすすめなライオンケミカルの蚊取り線香を紹介します。
『菊精渦巻 動物ペット用』は、大正8年発売当時のレトロなイメージをそのままに復刻した、動物用の蚊取り線香です。
天然素材100%で製造されており、安全性の高い除虫菊末(天然ピレトリン)を配合しているため、人間はもちろん、ペットにも優しい煙を発します。
ペットにとって危険のあるフィラリアを媒介する蚊を効果的に駆除できるため、ペットの安全を守ることが可能です。
レギュラーサイズに加え、長時間効果が持続する大型サイズもラインナップしているため、ニーズに合わせて柔軟に選べます。
『ペット用 ライケミ蚊取り線香』は、大切な愛犬や愛猫を蚊から守るペット用の蚊取り線香です。
安全性の高いメトフルトリン(ピレスロイド系)を配合しており、フィラリアを媒介する蚊の駆除に最適です。
長時間安定した効果が持続するジャンボサイズになっているため、約13時間交換いらずで空間を蚊から守れます。
また、安全性の高い燃焼マットが付いた深底タイプの線香皿が付属するため、購入後すぐに使用可能です。
ライオンケミカルでは、上記以外にも子供に安心な蚊取り線香やアウトドアシーンで役立つ蚊取り線香を取り揃えています。
また、ペット用蚊取り線香以外にも、ペット用除菌スプレーやペット用入浴剤など、さまざまなペット用品もご用意しています。
以下からラインナップがご確認いただけますので、ぜひご覧ください。
蚊取り線香は、基本的にペットがいる空間で使用しても問題ありません。
煙に含まれる殺虫成分は蚊にとって危険な濃度ですが、人間やペットにとっては微量なため、万が一吸い込んでもほとんど影響はないといえます。
しかし、ペットによってはアレルギー反応が出る可能性もあるため、はじめて使う際はペットの様子をしっかり観察しておきましょう。
『ライオンケミカル』では、ペットがいる空間でも安心して使用できるペット用蚊取り線香を複数取り揃えています。
他にも、さまざまなシーンで役立つ蚊取り線香や便利なペット関連用品も豊富にご用意していますので、気になった方はぜひチェックしてみてください。
※各画像はイメージです。